薬剤師=法務技官?「刑務所ではたらく行政薬剤師」

薬剤師の職場と言えば、薬局、病院、ドラッグストアなどが浮かびますが、それ以外にもさまざまな場所で活躍する薬剤師がいます。ちょっと意外な職場のひとつが「刑務所」。服役している人も、当然病気になることはあるので、薬の処方が必要になる…と言われてみれば当たり前ですが、どんな職場かあまり想像がつきませんよね。今回は、そんな刑務所での薬剤師の仕事について紹介します。

何歳からでも公務員になれる!

仕事の内容としては、薬局などと同じく調剤や監査の業務がメインです。診察は医師が行い、発行された処方箋に沿って調剤するだけですので、服役中の囚人と直接会話することなどは基本的にありません。患者数が極端に増えるようなことも少なく、対人業務がないため、仕事は比較的楽なようです。

また、刑務所ではたらく薬剤師になるメリットとして、一般の仕事より緩やかな条件で公務員になれる点が挙げられます。役所などで働く一般的な公務員は、専用の試験を受ける必要があり、受験には年齢制限があるのが普通です。しかし薬剤師ならばその試験を受けずとも、刑務所での求人に応募し採用されるだけで公務員になることができるのです。

一方で低賃金、全国転勤などのデメリットも

「簡単に公務員になれる」メリットは、「公務員である」ことのデメリットと背中合わせ。具体的にはまず、給与が低いことが挙げられます。薬剤師の平均月収はおおよそ30万円代後半と言われていますが、刑務所で働く薬剤師の月収は20万円代にとどまっている場合が多いのです。一般的な薬剤師の収入に比べ、お給料が低いことは、公務員ゆえのデメリットですね。安定した雇用と昇給があるとはいえ、通常の薬剤師の報酬を考えると迷うところです。

もう一つネックとなるのが全国転勤です。勤務場所候補は全国各地の刑務所や少年院、数年ごとの異動は覚悟しておく必要があります。また、これは仕事が楽である点の裏側にあるデメリットですが、薬剤師として成長したい!と思う方にはおすすめできません。刑務所での勤務は、日々決まった仕事をこなすコツコツ派、ルーチンワークが好きな薬剤師向けの仕事かもしれません。

ここまでの話で「なんだかイマイチかも?」と思われたかもしれませんが、今挙げたデメリットは正規雇用でのこと。パートで働く場合、当然全国転勤はなく、時給も2,500円を超え一般的な薬剤師に近くなってきます。もちろん、仕事内容的には「バリバリ働いてスキルアップしたい!」という方向けではありません。しかし、「対人業務に疲れてしまった」「定時で帰ってプライベートの時間をしっかり確保したい」という方には、刑務所でのパート勤務薬剤師の仕事はぴったりかも!キャリアの選択肢として、検討されてみてはいかがでしょうか。