薬剤師のホンネリサーチ! 「オリンピックの医療ボランティア、見直しは必要?」

2020年はいよいよ東京オリンピックが開催される年です。国を挙げた行事ということで多数のボランティア募集が行われ、その中で医療にかかわるスタッフも無償という条件で募集が行われたことが話題になりました。

特に、ボランティア薬剤師の要件として「日本アンチ・ドーピング機構の公認スポーツファーマシスト」かつ「英語の服薬指導ができる」といったハイスキル薬剤師が求められた件は、ご記憶の方もいらっしゃるのではないでしょうか。ネット上では批判的な意見も多くみられましたが、当の医療従事者たる薬剤師の皆さんはどう思っているのでしょうか。
P.P.Clubのtwitter公式アカウントにてアンケートを実施し、意見を募ってみました。

ご用意した選択肢は3つ、医療ボランティアの待遇を、
「見直した方がいい」
「見直す必要がない」
「あまり興味がない」。
結果はこうなりました!

問題ないという意見も
最も少なかったのは医療ボランティアの待遇を「見直す必要がない」の8%でした。
最近は労働への対価を渋ること全般に批判が集まりやすい風潮がありますが、ボランティアというのはそもそも無償でやるもの。強制されるわけではないのだし、いやならやらなければいいだけ、という考え方もあるでしょう。

次に「あまり興味がない」の20%
こちらも自分は応募するつもりはないしやりたい人がやればいい、というスタンスでしょうか。開催地立候補の折りに、国民のオリンピックに対する支持率の低さが問題視されたこともありました。もしかするとオリンピックそのものに興味がないという方も、案外多くいらっしゃるのかもしれません。

「ボランティア」への印象がそもそもの問題?
圧倒的多数を占めたのは「見直した方がいい」の72%でした。
薬剤師として、また医療の当事者として、「資格者を無償で働かせるのはおかしい」という意見が主力のようです。しかしオリンピックでボランティアが重用されるのは日本だけの話ではなく、過去にボランティア問題が物議をかもしたという事例もあまりないようです。なぜ、今回の日本ではこんなに問題視されているのでしょう?

無視できないのは文化の違いかもしれません。
例えば、2012年にイギリスで開催されたロンドンオリンピックでは7万人のボランティアが参加しましたが、そもそもイギリスには日常的にボランティア活動へ参加する文化があります。月に1度以上ボランティアへ参加する人が3割程度もいるというデータも。このようにボランティア参加が「いつものこと」なら特別話題になるはずもありませんね。

また医療ボランティアに関しては、選手の健康管理をするという責任の重い仕事であることや、ただでさえ人手不足の有資格者が条件であることも批判が集まった原因でしょう。ボランティアはそもそも無償が前提のものです。しかし薬剤師の皆さんからもここまで問題視されている以上、事実上の臨時雇用という形に見直したほうがよさそうに思えます。選手のコンディションサポートからドーピングまで、オリンピック、スポーツにおける薬剤師の役割はさまざまです。せっかくの国民的イベントですから、医療従事者も納得したうえで活躍できる運営の形を実現してほしいところです。