健康にリッチな効果! 「貧乏ゆすりのすすめ」

子供の頃、無意識に膝を揺すっていて「お行儀が悪い」と叱られた記憶、ありませんか?その名も「貧乏ゆすり」。落ち着きの無い人に見えてしまう悪いクセだとも、言われがちです。実際、近くに座っている人がせわしなく膝を動かしていたら気になりますよね。そんな嫌われものの貧乏ゆすり、実はさまざまな健康効果があるのをご存知でしょうか。

死亡リスク低減?貧乏ゆすりの効果

貧乏ゆすりは、”集中したりイライラした時に、体の動きを止める大脳の働きが抑制さることで現れる”……と言われています。人間に生来そなわり人種を問わずあるこのクセ、じつはロンドン大学の研究チームが、2015年にアメリカの医学会誌「American Journal of Preventive Medicine」(2015年9月23日号)で、興味深い調査結果を掲載していました。

「長時間座ること」について英国の女性約1万3千人を対象に行われたこの調査、座っている時間が1日7時間以上の貧乏ゆすりをしない女性は、1日5時間未満の人に比べ早期死亡リスクが30%上がることがわかりました。一方、貧乏ゆすりの多い人は1日5~6時間座っていても、5時間未満の女性に比べ死亡率が37%も下がるという結果になりました。その他の健康に関する指数も良いことがわかり、研究者は「立ち歩くことが健康に対するリスクを軽減することはわかっていたが、貧乏ゆすりをするだけで健康に有益であることが示された」とコメントしています。

身近な不調改善・予防に効果的

ただ座っている状態ではなく、足を動かすわけですから直感的にも体には良さそうですよね。具体的な効果としてうたわれているのは以下のようなことです。
・下半身の冷えの解消
・むくみの解消
・疲労回復
・エコノミークラス症候群の予防
・集中力増加、ストレス解消

最近の研究では、ジグリング(貧乏ゆすり体操)が手術を適用しない変形性股関節症の保存療法として期待されています。リハビリとして採用した結果疼痛の軽減効果が確認され、今後さらに多くの症例による臨床研究をすすめていくとのことです。

こんなに良いことがたくさんある「貧乏ゆすり」、そもそもネーミングが良くありません。言葉の由来は諸説ありますが、貧しい人が飢えや寒さに震える様子から、足をゆすると貧乏神にとりつかれるという迷信が生まれた、というのが有力です。

「震えているのではなく、動かしているのだ!」と堂々と膝を揺する…わけにもいきませんが、時と場所を選んで実践してみてはいかがでしょう。血流改善、集中力アップを多くの人が実感したら「貧乏」ではなく「健康ゆすり」が正しい呼び方になる日が来るかもしれませんね。