世界に先駆け日本の医療を届ける 「バングラデシュへAI医療を輸出!」

日本では病気になったら病院へ行く、というのは誰にとってもごく当たり前のことです。薬局に行けば薬剤師がいて、薬の相談にものってもらえます。しかし、世界を見渡せば初歩的な医療すら十分にいきわたってない国や、受診のために隣国まで出向かなければならないような国もまだ多くあるのが実情。今回はそんな医療市場がまだ未発達な国の1つ、バングラデシュにおいて、日本の医療事業を展開していく取り組みについて解説します。

バングラデシュの医療事情は?

バングラデシュはインドの東側に位置し、国土の面積は北海道と東北地方を足した程度。にもかかわらず人口は日本を上回る1憶6000万にのぼり、人口密度がかなり高い国です。GDPは現状成長率にして年間10%ほどの急成長中。しかし国内のGDPに占める医療費の割合は2.4%で、周辺国のインド(3.6%)やベトナム(5.7%)と比べても低い水準にとどまっています。

背景には、経済発展にともなって純粋な感染症だけでなく、糖尿病や高血圧といった慢性疾患が問題になってきていることがあります。日本と違って、バングラデシュにおいては予防のために健康診断を受けることは一般的ではありません。受診するのは病気になってからなので、より重篤化しているケースが多いのです。また、単純に医師不足や医療インフラが行き届いていないという問題もあり、インドに近い西部地域ではインドまで医療機関を受診しにいく人もいるのだとか。

日本発の医療をバングラデシュへ!

まだ外資参入の進んでいないバングラデシュの医療市場へいち早く足を踏み入れたのが、東大発の医療AIスタートアップである「miup(ミュープ)」。主な事業は3つ。デリバリー型検診サービス臨床検査センターの受託と運営AIを活用した検診・遠隔医療システムの開発を手掛けています。

遠隔医療に関しては、今後とくに力をいれていく方針とのこと。バングラデシュでは病院に行くこと自体が日本ほど習慣化されていないため、全体的に病気が進行してから受診する人が多いという課題があります。ご存知の通り、病気は早期に発見するほど治療しやすくコストも低くなりますから、遠隔医療サービスで気軽に受診できる環境を作り、医療を身近なものにしていくことが医療事情改善への近道なのです。

日本ほど医療に関する制度や規制が明確でないバングラデシュ。医療サービスの普及は、こうした不明瞭な規制の標準化にもつながるのでは、という期待もあります。AIを使った遠隔医療技術は、日本においても医師不足など医療資源が十分でない地域でも活用できそうです。今後に期待が高まりますね!